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2009年5月18日

広告進化論

5月13日(水)~15日(金)に東京ビックサイトで

第3回 ダイレクトマーケティングEXPO
第3回 Web2.0マーケティングフェア

が、開催されていました。多数のEXPOが同時開催される大きなイベントです。
色々な企業が出展しているために、最近のサービスや製品の流行を知るにはいい機会です。

チケットをいただいたので、私もそれぞれ基調講演を聴きに行きました。

ダイレクトマーケティングEXPO基調講演:

□クレディセゾンのダイレクトマーケティングへの試み
~日本の消費動向変化を踏まえて~

□ダイレクトマーケティングを越えて
~電通グループが目指すダイレクトマーケティングサービス~

Web2.0マーケティングフェア基調講演:

□ユニクロのクロスメディアマーケティング戦略

□次世代マーケティング・コミュニケーション戦略
~生活者主導社会におけるエンゲージメント!~

マス広告の権化である電通、博報堂も、いまやダイレクトマーケティング、クロスメディアといったキーワードが中心となっています。

電通は、AIDMAからAISASモデルの進化の中で、Shareに値するレファラルの説明です。

・売上の高い顧客よりも、推薦してくれる顧客の方が、企業にとって価値のある場合がある。
・優良顧客(購買額)よりも、そこそこ買ってくれている顧客がレファラルを高めている。

※レファラルとは、顧客の声(推薦・紹介)であり、平たくいえばクチコミ。

そして、レファラル・コンテンツの広告への活用といった内容でした。

事例紹介では、『UNIQLO TRY #2 HEATTECH』が取り上げられていました。このサイトは、言わずもがなという感がありますが、自分が如何に寒い環境にあって、ユニクロの『ヒートテック』を着用すると快適になるといった映像がアップされています。

一方、博報堂は、AIDMAからEngagement Ring(エンゲージメント・リング)への進化の説明です。エンゲージメント・リングとは、生活者の多様化した情報体験を「心が動く」「選択する」「共有する」「絆を感じる」と捉えた能動的なモデルです。

事例としては、ポカリスエットの『ブカツの天使』が紹介されていました。

奇しくも15日の読売新聞には、

CMの6割、視聴者の心に届かず
2008年4月から09年3月までの1年間に流されたテレビCM1万7765作品のうち、約6割が視聴者の印象にほとんど残っていないことが、民間調査会社「CM総合研究所」(東京・港区)の調査でわかった。

調査は、関東地方に住む6~89歳の男女計3000人に毎月、筆記式アンケートを実施。印象や好感を持ったCMを最大五つまで記入してもらった。

その結果、CMを出した2019社中、777社のCM1万147作品は全く記載されなかった。その中には、一つの商品のCMに最大3億円以上を費やした企業が3社あったほか、年間に最大で905回流していた企業もあった。
読売新聞社
という記事が掲載されていました。

随分と前に、日経BP社のSAFETY JAPANで大前研一氏の『人間の目にCMスキップ機能が備わってきている』というコラムが掲載されていましたが、HDDレコーダも普及し、人にも機械にもスキップされるCMは、その生き残りをかけて、進化を遂げようとしています。

アルビン・トフラー(Alvin Toffler)は、著書『第三の波(中公文庫)』で、生産者(プロデューサー)と消費者(コンシューマー)からの造語、「プロシューマー」(生産に関わる消費者)を説いていますが、

能動的に消費者に選択する広告の解が、UGC(User Generated Contents)がすべてであるとは思えません。

そんな中、同じ基調講演で(株)ファーストリテイリング勝部氏の

クリエイティブのポイント

1) パッと見わかる
2) エモーショナルである
3) 想像させる余白がある
4) ユニーク、ドッキリがある
5) 一貫性を持ったコンセプト
6) エンターテイメント性がある
7) ストーリー性がある
といった説明には、覇者の重みを感じました。

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